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経営診断に基づく改善計画書

平成17年4月
株式会社 日向サンパーク温泉

はじめに

株式会社日向サンパーク温泉では、「お舟出の湯」温泉館や道の駅「日向」物産館が観光拠点として、また市民のための健康増進施設として経営を安定させるため、平成16年9月に社団法人中小企業診断協会宮崎県支部により提出された「経営診断報告書」並びに「財務分析からみた問題点」に基づき、このたび経営改善計画書を作成しましたので、その概要を報告します。

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会社全体

早期の健全経営を目指して

株式会社日向サンパーク温泉は、会社そのものとしては、あくまでも利益を追求し、なるべく早く黒字化して健全経営を目指していく経済性重視の展開をしていきます。しかしながら、日向市民の福祉の向上や子供から高齢者までの健康づくりの拠点と位置付け、さらに日向市の観光・レジャーの振興にも寄与することから、公共性とのバランスを図ります。

  1. 健全性と債務超過
    債務超過については、営業休止期間(1年4か月)も含めて平成16年度末には40,000千円程度になる見込みですが、平成18年度からは単年度黒字化を目指し、剰余金を蓄積し、少しづつ超過額を減少させるよう方策をとっていきます。
  2. 資金繰りの対策
    資金繰りが更に悪化するのを防止するため、長期借入金の返済期間を平成24年度まで延長しましたが、今後とも収支のバランスを見極めながら早めの対策を立てます。
  3. 生産性の向上
    温泉館従業員27名のうち、フロント・売店・レストラン等の生産部門の従事者が16名、設備・清掃等衛生管理面の非生産性従業員が11名で構成されています。従業員1人当りの粗利益で表される生産性については、非生産部門従事者が41%を占める当社の衛生管理システム(毎日全換水型)を継続する限りにおいては大幅な改善は厳しい状況ですが、粗利益の確保努力により生産性向上を目指します。
  4. 今後の経営計画
    損益については、平成17年度は赤字幅をさらに削減し、2年後の平成18年度には単年度黒字化実現を目指して積極的な経営をする計画です。
■会社全体の損益実績見込み及び計画
平成16年度損益実績見込み ▲6,074千円
平成17年度損益計画 ▲1,540千円
平成18年度損益計画 1,150千円
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温泉館

温泉を活かした健康づくりの拠点を目指して

温泉館は、営業再開後1年6か月が経過し、衛生管理面を厳しく徹底することにより温泉に対する信頼をとりもどし、昨年同期と比較して入館者が5〜10%程度増加しています。今後、さらに施設を魅力あるものにするために、次のとおり運営コンセプトを位置付けて実施します。

  1. 魅力ある温泉づくり
    1. 高齢者から子供まで、日向市民一人一人に「なごみ」と「いやし」の場を提供し、愛され親しまれる施設として努力します。
    2. 温泉と組み合わせた積極的な健康づくりは、市による「温泉いきいき健康づくり事業」等により、温泉施設を利用しての健康づくりが推進されています。今後、さらに温泉館周辺のオートキャンプ場、グラウンドゴルフ場、美々津海岸遊歩道などの日向サンパーク内各種施設と組み合わせた積極的な健康づくりに貢献します。
    3. 建築物の外観上、無機質と見られがちな温泉館周辺をボランティアの方々の協力により四季の花々を植え、季節感あふれるものとします。
  2. 日本一安全で安心な温泉
    昨年8月、国立感染症研究所寄生動物部の遠藤卓郎部長が温泉館を視察され、長時間かけて綿密な調査を行った結果「日本で一番安全で安心な温泉」とのお墨付きをいただきました。また、当初開業時に入浴された方々の不安感がなくなり、以前と比較して温泉の透明度や湯量の豊富なことに驚かれることが多いので、今後も「清潔さ」「美しさ」「安全と安心」を合言葉に、衛生管理面を徹底します。
  3. 観光拠点としての機能充実と強化
    日向市における周辺観光施設との連携を図り、市民の余暇の充実と合わせて、多くの観光客の誘致に努めます。
    1. 日向市を中心に、まつり、イベント等には積極的に参加し、PRに努めます。
    2. 施設の場所が分かりにくいと指摘されているので、新たな案内看板の設置を検討します。

入館者の増加対策

  1. 営業日数の増加
    休館日を毎週月曜日から、今後は第1月曜と第3月曜を休館日とします。また、繁忙期については休館日なしで営業をします。ただし、その分の勤務体制については、従業員数は現行のままとします。
  2. イベントの対応
    以上のイベントについては、集客効果が顕著だったので、今後も継続します。また、盆踊り大会やミニコンサートなども候補に上っていますが、当日限りの催し物は一日だけの集客や動員はあっても継続性が望めません。さらに「費用対効果」を考えると、現在の当社にとって必ずしも収益性が上っているとは考えられません。
    当面は、地道ではありますが市民参加によるボランティアを募っての行事を主体になるべく経費のかからないイベントを企画し、経営改善と併行して次第に大きなイベントに移行します。
    平成17年度で計画中のイベント
    グラウンドゴルフ大会、クロスカントリー大会、ハワイアンバンド演奏会、ビヤガーデン等
表−1
平成16年度に開催した月別各種イベント
4 ハンギングバスケット展、講習会
5 ハンギングバスケット展、母の日、子供の日、連休間継続営業
6 フリーマーケット、父の日、ウォ―クラリ―(協賛)、前売券販売
7 健康相談、ひょっとこ夏まつりへの出店
8 夏休み継続営業
9 コンテナガーデン展、温泉いきいき健康講座、ディッシュガーデン講習会
10 コンテナガーデン展、日向市産業商業まつり、温泉いきいき健康講座
11 フリーマーケット、さわやかウォ―キング(協賛)、美々津ぐるりネットワーク(協賛)、日向青果市場まつり出店
12 忘年会営業、温泉いきいき健康講座、
1 初日の出営業、新年会営業、温泉いきいき健康講座、前売券販売
2 欽ちゃん名誉館長就任、ゴールデンゴールズ合宿、書道展
3 国保事業パネル展、ひょっとこマラソン(協賛)、日向アートフェスティバル(協賛)、ゴールデンゴールズ写真展
  1. 団体客の誘致
    マイクロバスを導入したことにより団体利用客が増加しています。今後は、グラウンドゴルフなどと組み合わせることにより、さらに団体客向けのサービスを充実させ、営業を強化します。
  2. 接客サービスの向上
    総体的にみて入館者には個々の嗜好や要求があり、全てに100%のご満足をいただくことはできません。しかしながら、利用者アンケートの結果から見てもサービスに対する評価は高く、他の類似施設から接客の視察に訪れるほどのレベルに達していますので、引き続き研鑚を重ねサービスの向上に努めます。
  3. その他
    1. 再利用者(リピーター)の確保
      日向市民のための温泉と位置付け、新たに「温泉会員制度」等、入浴の頻度を増すシステムを検討します。また、年2回の前売券販売も全社員を通じて積極的に実施します。さらに、平日は市民の利用が少ないので、市内を各地区別に分け、日替わりで割引制度が適用されるようカレンダーを作成し配布を検討します。
    2. 近隣民宿との連携
      営業再開後、近隣の民宿利用者はほとんど温泉を利用しています。特にスポーツ少年チームなどの団体客は民宿の風呂が手狭のため非常に喜ばれているので、今後とも情報交換を密にし、連携を図ります。
    3. 飲食部門の充実
      厨房体制の見直しにより料理メニューが改善され、特に団体向けの弁当や単価の高い会席料理は評判が良いので、なるべく地元の食材を利用し、入浴とのセットで入館者1人当りの売上単価の向上を図ります。
    4. 営業専従者の選任
      計画の入館者を確保するため、現状では満足な営業体制が整っていませんでしたが、平成17年度より、社員1名を営業専従に配属します。
    温泉館の入館者実績及び計画
    平成16年度入館者実績 117,927人
    平成17年度入館者計画 128,000人
    平成18年度入館者計画 134,000人 (400人/日)
    温泉館の損益実績見込み及び計画
    平成16年度損益実績見込み ▲20,049千円
    平成17年度損益計画 ▲14,520千円
    平成18年度損益計画 ▲12,090千円
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経費削減対策

  1. 労務費の削減
    経営診断の結果を受けて、正社員が10名から7名になりましたが、さらに効率化と売上部門の集約を図って、売店とレストランを統合し、人件費のコスト削減に努めます。
表−2
平成16年度 平成17年度
管理部門 施設長 1名 2名 施設長 1名 3名
衛生管理責任者 1名 衛生管理責任者 1名
総務経理担当 1名
フロント 正社員 3名 4名 正社員 1名 2名
パート 1名 パート 1名
売店 正社員 1名 4名 正社員 1名 7名
パート 3名 パート 6名
レストラン 正社員 1名 4名
パート 3名
厨房 嘱託 2名 4名 嘱託 2名 4名
パート 2名 パート 2名
(不定期) 2名) (2名) (不定期) 2名) (2名)
設備 正社員 3名 4名 正社員 2名 4名
パート 1名 パート 2名
清掃 パート 4名 6名 パート 4名 6名
アルバイト 2名 アルバイト 2名
営業担当 正社員  1名  1名
マイクロバス (不定期) (1名) (1名) (不定期) 1名) (1名)
合計 正社員 10名 28名 正社員 7名 27名
嘱託 2名 嘱託 3名
パート 14名 パート 15名
アルバイト 2名 アルバイト 2名
(不定期) 3名) (3名) (不定期) (3名) (3名)
  1. その他の固定費の削減
    機械設備の効率的な運転を行い、経費削減に努めます。
    1. 浴槽内の吐水口の改良により、毎月80回〜120回(1回当り2トン)放出している強制オーバーフローの回数を月10回〜20回程度に抑えます。(通常のオーバーフローについては従来どおり常時行います)
    2. 年間を通じて、灯油ボイラーを常時2基稼動させていましたが、夏季には1基のみの稼動とします。
  2. 売上原価の管理
    温泉館の売上原価は、主に売店の商品と料理の食材なので、売店は75%以下、料理は40%以下の原価率となるよう管理し、合わせて仕入れ及び在庫状況を徹底します。
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中・長期的対策

温泉館として、更に集客と売上を増すため、施設の整備、拡充を中・長期的にわたって検討します。

  1. 発泡酒プラントの撤去
    発泡酒は、原料の購入や仕込みに時間と人手が掛かりすぎ、ある程度売れているとはいうものの、全体では不採算部門と位置付けられます。今後は、貯蔵タンク等を処分して地場の野菜・果物を中心とした売店として活用できるかどうかを検討します。
  2. 多目的風呂と小休憩室の改装
    多目的風呂は2箇所設置してありますが、同時に使用されたことはほとんどなく、また利用ごとに新湯を張ることになっているので、利益に結びつきません。このため、多目的風呂1箇所を廃止することにより小休憩室を拡張し、団体向けに利用できるよう検討します。
  3. その他
    水道光熱費を節減するため、全社的なエネルギー対策を検討します。
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物産館

日向入郷地区特産物の発信基地として

物産館については、オープンしてから丸2年が経過し、出荷者の数は130社を越え、経営状況も安定し売上高も右肩上がりに推移しています。平成16年度月平均売上実績見込額は、約14,500千円で、店舗面積に換算して約280千円/坪の好成績となっています。平成17年度以降も、引き続き売上高を伸ばし、会社全体の健全性に貢献します。

表−3
H15年度 H16年度 前年比(%)
売上高(千円) 137,327 174,055 126.7
購買者数(人) 131,012 155,052 118.3
平均売上高(千円/日) 469 512 109.2
平均購買者(人/日) 448 456 101.8
平均単価(円/人) 1,049 1,123 107.1
  1. 魅力ある商品構成
    商品構成に関しては、軽食コーナーを改修し、同時に冷蔵庫のオープンケースを一箇所に集中させ、回遊性を持たせました。また、野菜、惣菜、乾物など独立してコーナーを配置し、顧客が商品を見比べやすく陳列しました。さらに、販売商品は、新鮮で安全・安心の地場産品を中心にした商品構成とします。また、旬の食材を多品目とりそろえ、簡単なレシピなども添えて商品提供をします。
  2. 生産者と消費者の連携
    出荷商品に関しては、「だれが」「いつ」「どこで」「どのようにして」生産されたかを適正表示するように努めます。また、アンケート調査を実施することにより、利用者の意見を運営に反映します。
  3. 道の駅としての役割
    道の駅本来の役割として、情報の発信と利用者に喜ばれる「清潔さ」「美しさ」を徹底推進します。
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売上高の増加対策

  1. 営業日数の増加
      休館日を月2回から原則無休とし、購買者増に努めます。
  2. 軽食コーナーの充実
      新設した軽食コーナーのメニューを増やし、できるだけ地元の食材を使った料理を提供します。
  3. 販売商品の充実
      新規出荷者の開拓と合わせて、農産品加工グループ等による新商品の開発に協力し、販売育成に努めます。
  4. 販売商品の管理
    新鮮で魅力ある商品を販売していくためにも、在庫に気を配り、鮮度の良い商品の品揃えを心掛けます。
物産館の売上高実績見込み及び計画
平成16年度売上高実績見込み 174,055千円
平成17年度売上高計画 179,130千円
平成18年度売上高計画 182,620千円
物産館の損益実績見込み及び計画
平成16年度実績見込み 12,544千円
平成17年度損益計画 13,620千円
平成18年度損益計画 13,880千円

中・長期的対策

物産館裏山敷地の有効利用

国道側からの見通しと周囲の景観が損なわれているため、物産館背後の民有地について、今後地権者と協議のうえ、その有効利用を検討します。

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おわりに

温泉館再開後1年間が経過し、会社としてようやく運営が軌道に乗ってきた株式会社日向サンパーク温泉を、日向市民の「我がまちの温泉」として、益々の利用促進とご協力をお願いいたします。

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